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D-メラノ
美白成分のひとつにD-メラノがあります。D-メラノには、メラノサイトで合成されたメラニンがメラノソームという袋に包まれ、表皮に移行するのを抑制する美白効果があります。またD-メラノには、メラニン合成の過程で作用する遺伝子や酵素の発現を抑制する美白効果もあります。従来の美白成分は、メラニンの合成に関係する酵素チロシナーゼの活性を阻害したり、メラノサイトを活性化するメラノサイト刺激物質(情報伝達物質)を遮断したり、メラニンの排出を促進する作用が主流でした。
D-メラノ(ニコチン酸アミドW )は、2007 年厚生労働省より認可された11番目の美白成分です。D-メラノの主成分であるニコチン酸アミドは、水溶性のビタミンであるナイアシン(ビタミンB3)の一種で、ナイアシンアミドとも言われています。ナイアシンアミドは、以前から肌荒れの改善などの整肌作用が知られ、スキンケア商品に配合されていました。
ナイアシンは、糖質・脂質・たんぱく質からエネルギーを産生する際に働く酵素を補助する不可欠な働きをします。またナイアシンは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きもあります。その為ナイアシンは、肌のビタミンと言われることもあります。なおナイアシンは、不足すると皮膚炎や口内炎などを起こしやすくなります。
マックスファクター は、D-メラノを配合した美白化粧品「SK-II」を販売しています。
●D-メラノの美白メカニズム
メラニンの合成に関係するチロシナーゼは、紫外線やストレスで皮膚の中で生じた活性酸素の刺激により活性化します。チロシナーゼの活性化により、メラノサイト内のチロシンからメラニンが合成され、シミ・ソバカス・日焼けの原因になります。D-メラノは、メラノサイトで合成されたメラニンがメラノソームという袋に包まれ、表皮に移行するのを抑制します。
コウジ酸
美白成分のひとつにコウジ酸があります。コウジ酸には、メラニンの合成に関係するチロシナーゼの活性や合成を阻害し、メラニンの生成を抑制する美白効果があります。
コウジ酸は、1988年厚生省より医薬部外品(美白化粧品)に使用することが認可されました。しかしマウス・ラット を使った動物実験により、肝臓がんを引き起こす発がん性が示唆されました。そして厚生労働省の通達により、医薬部外品への使用が中止されました。その後コウジ酸は、化粧品メーカーの追加試験により、安全性に問題がないことが証明されました。そして2005年11月厚生労働省は、コウジ酸の使用中止の通達を撤回し、コウジ酸を配合した美白化粧品の製造・販売が再開されるようになりました。
またコウジ酸には、糖化によるAGEs(終末糖化合物) の産生を抑制する働きもあります。黄ぐすみは、皮膚の中にAGEsが増加することで起こります。コウジ酸は、AGEsの産生を抑制することにより、黄ぐすみを防ぎます。
コウジ酸は、1900年藪田貞治郎により、麹から発見された複素環化合物です。コウジ酸は、日本酒・醤油・味噌などで使われる麹の発酵過程で生成されます。しかし詳しい生成過程は不明です。
●コウジ酸の美白メカニズム
メラニンの合成に関係するチロシナーゼは、紫外線やストレスで皮膚の中で生じた活性酸素の刺激により活性化します。チロシナーゼの活性化により、メラノサイト内のチロシンからメラニンが合成され、シミ・ソバカス・日焼けの原因になります。コウジ酸は、チロシナーゼの活性化を司る銅イオンを封じ込め、メラニンの生成を抑制します。 またコウジ酸は、色素沈着を抑える働きもあります。
ビタミンC誘導体
美白成分のひとつにビタミンC誘導体があります。ビタミンC誘導体は、体内でビタミンCとなります。ビタミンCには、メラニンの合成に関係するチロシナーゼを活性する活性酸素の発生を防いだり、チロシナーゼの働きを阻害し、メラニンの生成を抑制する美白効果があります。またビタミンCには、メラニンの還元作用があり、既にできたシミを薄くする美白効果もあります。
ビタミンC誘導体は、誘導体化することにより、ビタミンCのままでは壊れやすい分子構造を安定させます。また誘導体化することにより、ビタミンCのままでは肌に浸透しにくい性質を改善し、吸収率をアップさせます。ビタミンC誘導体は、体内の酵素反応により、ビタミンCとなります。
ビタミンC誘導体には、水溶性のリン酸ビタミンC(AP) ・アスコルビン酸グルコシド、油溶性のテトライソパルミチン酸アスコビル(VC-IP) 、そして水溶性と油溶性の両方の性質を持つアスコルビン酸-2リン酸-6パルミチン酸(APPS)などがあります。なおAPPSは、最新型のビタミンC誘導体で、従来の水溶性ビタミンCの即効性と油溶性ビタミンCの脂質になじむ性質を合わせ持っています。なおAPPSは、従来の10倍から100倍以上の浸透率で角質層の奥まで浸透します。
なおビタミンCは、美白効果以外にも美肌に欠かせないコラーゲンの生成に不可欠です。またにきびの改善にも効果があると言われています。
●ビタミンC誘導体の美白メカニズム
メラニンの合成に関係するチロシナーゼは、紫外線やストレスで皮膚の中で生じた活性酸素の刺激により活性化します。チロシナーゼの活性化により、メラノサイト内のチロシンからメラニンが合成され、シミ・ソバカス・日焼けの原因になります。ビタミンC誘導体は、活性酸素の発生を防ぎ、チロシナーゼの活性を防いだり、チロシナーゼの働きを阻害し、メラニンの生成を抑制します。
プラセンタエキス
美白成分のひとつにプラセンタエキスがあります。プラセンタエキスには、メラニンの生成を抑制したり、メラニンの排出を助ける美白効果があります。
プラセンタエキスは、真皮にある線維芽細胞を活性化させ、肌のハリや弾力のもととなるコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸の生成も促進させます。更にプラセンタエキスには、皮膚の新陳代謝を活発にさせ、健康な肌を保ったり、角質の水分を保護し、保湿性の低下を予防する働きもあります。
プラセンタ(Placenta)は、英語で「胎盤」を意味します。胎盤は、臓器の機能がまだ十分でない胎児の為、機能の一部を代行しています。その為人間などの哺乳類は、母胎と胎児の仲立ちをする胎盤により、母胎から十分な酸素と栄養を受けて発育することができるのです。つまり胎盤は、胎児の成長に必要な生理機能や栄養素を持っているのです。
胎盤には、人間が生きていく為に必要なたんぱく質・脂質・糖質・ミネラル・ビタミンなどの五大栄養素が含まれています。また胎盤には、五大栄養素以外にも核酸・アミノ酸・活性ペプチド・ムコ多糖体・酸素などの栄養素も含まれています。更に胎盤には、 皮膚の細胞の分裂・増殖を促進させる成長因子(グロスファクター)も含まています。なおプラセンタには、美白効果以外に血行促進作用・基礎代謝賦活作用・抗炎症作用・ホルモン分泌調整作用・抗アレルギー作用・肝臓機能賦活作用・免疫賦活作用・抗酸化作用・自律神経調整作用・抗疲労作用などがあると言われています。
●プラセンタエキスの美白メカニズム
メラニンの合成に関係するチロシナーゼは、紫外線やストレスで皮膚の中で生じた活性酸素の刺激により活性化します。チロシナーゼの活性化により、メラノサイト内のチロシンからメラニンが合成され、シミ・ソバカス・日焼けの原因になります。プラセンタエキスは、メラニンの生成を抑制したり、メラニンの排出を助けます。
t-AMCHA(t-シクロアミノ酸誘導体)
美白成分のひとつにt-AMCHA(t-シクロアミノ酸誘導体)があります。t-AMCHAは、強い紫外線を浴び、皮膚が炎症を起こした時に発生するメラニン生成誘導因子プロスタグランジン(情報伝達物質)を抑制し、メラニン生成の命令を止めてメラニンの生成を抑制する美白効果があります。またt-AMCHAは、肌荒れを誘発する蛋白分解酵素プラスミンの生成を抑制して肌荒れを防止し、肌を正常で健康に保つ働きもあります。
t-AMCHA(t-シクロアミノ酸誘導体)は、資生堂が開発した美白成分です。2002年2月厚生労働省より認可されました。t-AMCHAは、チロシナーゼが活性化する前の段階で、メラニン生成を無力化することはできないかという観点から研究されてきたそうです。
t-AMCHAは、動植物に欠かせない生体成分のひとつであるリン脂質の一種です。リン脂質は、脂質二重層を形成し、糖脂質・コレステロールとともに細胞膜の主要な構成成分です。またリン脂質は、生体内での情報伝達にも関係しています。 なお t-AMCHAは、親水性と親油性を両方持っている天然の界面活性剤です。美白化粧品には、大豆や卵黄から抽出されたt-AMCHAが使用されています。
●t-AMCHAの美白メカニズム
メラニンの合成に関係するチロシナーゼは、紫外線やストレスで皮膚の中で生じた活性酸素の刺激により活性化します。チロシナーゼの活性化により、メラノサイト内のチロシンからメラニンが合成され、シミ・ソバカス・日焼けの原因になります。t-AMCHAは、メラニン生成誘導因子プロスタグランジンを抑制し、メラニン生成の命令を止めてメラニンの生成を抑制します。
グラブリジン(油溶性甘草エキス)
美白成分のひとつにグラブリジン(油溶性甘草エキス)があります。グラブリジンには、メラニンの合成に関係するチロシナーゼを抑え、メラニンの生成を抑制する美白効果があります。またグラブリジンには、メラニンの合成に関係するチロシナーゼを活性する活性酸素の発生を防ぐ美白効果もあります。
グラブリジン(油溶性甘草エキス)は、甘草から抽出されたイソフラボノイド系イソフラバン(フラボノイド)です。グラブリジンは、メラニンを抑制する効果(抗チロジナーゼ活性作用)がビタミンC(アスコルビン酸)の270倍、コウジ酸の50倍あると言われているそうです。
甘草は、地中海地方・アジア・北アメリカなどに自生するマメ科の多年草です。甘草は、生薬の王とも言われ、4000年前から薬用植物として使用されていたそうです。日本でも300年以上前から小石川御薬園などで栽培されているそうです。そして甘草は、日本国内で発売されている漢方薬の約7割に使用されているそうです。なお甘草には、甘味成分グリチルリチン・ブドウ糖・ショ糖などが含まれています。そしてグリチルリチンは、砂糖の50倍もの甘味があり、そして低カロリーです。その為欧米では、甘草は健康的な食品添加物と認識されているそうです。
グラブリジンには、消炎作用・抗アレルギー作用・抗菌作用などもあります。
●グラブリジンの美白メカニズム
メラニンの合成に関係するチロシナーゼは、紫外線やストレスで皮膚の中で生じた活性酸素の刺激により活性化します。チロシナーゼの活性化により、メラノサイト内のチロシンからメラニンが合成され、シミ・ソバカス・日焼けの原因になります。グラブリジンは、チロシナーゼの活性を抑え、メラニンの生成を抑制します。 またグラブリジンは、活性酸素の発生を防ぎ、チロシナーゼの活性を防ぎます。
火棘エキス(カキョクエキス)
美白成分のひとつに火棘エキス(カキョクエキス)があります。火棘エキスには、紫外線によるメラニン合成を抑制する美白効果があります。花粉症などアレルギーの原因になるヒスタミンは、メラニン細胞に働き掛け、色素沈着を促します。火棘エキスは、ヒスタミンの放出をブロックし、メラニン合成を抑制します。また火棘エキスは、抗酸化作用のあるポリフェノールを多く含み、肌老化を促す活性酸素を消去する働きもあります。
火棘エキス(カキョクエキス)は、サントリー基礎研究所・鐘紡化粧品研究所の共同研究により、美白効果があることが明らかになりました。
火棘は、中国の西安付近に自生するバラ科の植物です。その名のとおり枝に棘(とげ)を持ち、夏には白く可憐な花を咲かせ、秋には燃えるような赤い実を付けます。火棘は、漢方名を赤陽子(セキヨウシ)と言い、古くより婦人病薬・健胃薬として使用されてきました。火棘の自生する地域は、世界三大美女の一人に数えられる楊貴妃ゆかりの地だそうです。そして楊貴妃は透き通るような肌の持ち主だったと伝えられています。
火棘エキスには、フラボノイドが多く含まれ、美白効果以外にも消炎作用もあるそうです。
カネボウは、火棘エキスを配合した美白化粧品「ブランシール 赤いシリーズ 」を販売しています。
●火棘エキスの美白メカニズム
メラニンの合成に関係するチロシナーゼは、紫外線やストレスで皮膚の中で生じた活性酸素の刺激により活性化します。チロシナーゼの活性化により、メラノサイト内のチロシンからメラニンが合成され、シミ・ソバカス・日焼けの原因になります。火棘エキスは、メラニン細胞に働き掛け、色素沈着を促すヒスタミンの放出をブロックし、メラニン合成を抑制します。また火棘エキスは、活性酸素の発生を防ぎ、チロシナーゼの活性を防ぎます。
マグノリグナン
美白成分のひとつにマグノリグナンがあります。マグノリグナンには、メラニンの合成に関係するチロシナーゼたんぱく質の成熟を阻害し、チロシナーゼたんぱく質がメラノソームに移行されるのを抑え、チロシナーゼの量を減少させる美白効果があります。マグノリグナンは、従来の美白作用メカニズムよりも早い段階でメラニン生成を抑制します。従来の美白成分は、メラニンの合成に関係する酵素チロシナーゼの活性を阻害したり、メラノサイトを活性化するメラノサイト刺激物質(情報伝達物質)を遮断したり、メラニンの排出を促進する作用が主流でした。しかしマグノリグナンは、チロシナーゼたんぱく質の成熟を阻害するという全く新しいアプローチにより、美白効果が可能になりました 。
マグノリグナンは、13年もの歳月が掛けてカネボウが開発した美白成分です。マグノリグナンは、皮膚科医の評価による「紫外線色素沈着に対する抑制」・「シミ(肝斑など)に対する有効性」などの美白効果が86%の有効率となったそうです。そして美白効果は、従来の美白成分よりも高かったそうです。なおマグノリグナンは、白モクレンの樹皮「厚朴(コウボク)」に含まれる天然成分をモデルにして、高純度に合成した成分です。白モクレンは、モクレンの仲間で、白色の花をつけます。しばしばモクレンと混同され、白モクレンと呼ばれています。
●マグノリグナンの美白メカニズム
メラニンの合成に関係するチロシナーゼは、紫外線やストレスで皮膚の中で生じた活性酸素の刺激により活性化します。チロシナーゼの活性化により、メラノサイト内のチロシンからメラニンが合成され、シミ・ソバカス・日焼けの原因になります。マグノリグナンは、メラニンの合成に関係するチロシナーゼたんぱく質の成熟を阻害し、チロシナーゼの量を減少させます。
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